上映開始から1ヶ月ほど経ってしまいましたが、劇場版ポケットモンスター「キミにきめた!」を見てきました。(記事に重大なネタバレを含みます!)
一目でわかる感想グラフ
ほぼ、ピカチュウの可愛さに全部持って行かれました。詳細は以下で。
あらすじ
人気アニメ「ポケットモンスター」の劇場版第20作。20年前に放送されたテレビアニメ第1話のラストで、旅立ちの日に伝説のポケモン、ホウオウを目撃したサトシとピカチュウが交わした約束の続きを、完全オリジナルストーリーで描く。
劇場版ポケットモンスター キミにきめた! : 作品情報 - 映画.com (筆者太字追加)
私はアラサーで、青赤緑からポケモンを始め、金銀をクリアしたあたりでゲームをしなくなってしまいました。
アニメも青赤緑くらいまでは毎週熱心に見ていました。
ただ、映画はミュウツーの逆襲(1作目、19年前!)以来でした!
とにかくピカチュウが可愛い!!!
まず最初、サトシに懐く前のツンツンのピカチュウ。ボールに入りたくない、サトシのために戦いたくない、とプイッと無視をする。また、サトシが何か失敗するたびにクスクスとバカにして笑う。
可愛すぎます。現在のピカチュウはサトシに忠実で、こんな風に人を小馬鹿にして笑うようなことをしないですが、生意気なピカチュウも大変可愛いです。
その後懐いてからは、同行する友人のパートナーのポケモン「ポッチャマ」と仲良くなり、追いかけっこをしたり一緒に木の実を食べたり、とポケモンっぽい、いわば動物っぽい側面も描写されていました。
可愛い・・・;;
ピカチュウの喜怒哀楽が間近で見れるドキュメンタリーみたいなもの
可愛いだけじゃ、ありません。
サトシやライバルトレーナーに対してムカッと怒る場面も。「オコチュウ」と呼ばれる目がキリッとなった表情がまた可愛かったです。
また、なんやかんやあってのしょんぼりしたところ、終盤での悲しみを爆発させるところ。
ピカチュウの喜怒哀楽、100面相と言っていい、たくさんの表情を90分間見続けることができて私は幸せでした。
ストーリーは正直・・・【以下、重大なネタバレ注意】
しかしながら、ストーリーは矢継ぎ早に感情移入しづらいまま、山も谷も浅いところをサクサクと進んで行った印象でした。
そもそもピカチュウとの馴れ初めやヒトカゲとの出会いは知っているストーリーそのままでなんの意外性もないものでしたし、その後のホウオウへ会いに行くまでもトントン拍子。
キャタピーとヒトカゲの二段階進化をダイジェストで見せられても、なんの苦労も描写されないので「へえー、よかったね」となってしまって。
ヒトカゲのエピソードは無印アニメで感動したのを思い出しました。なかなか懐かないヒトカゲが、それでもいざという時に助けてくれるかっこよさ。リザードンになってからも言うことを聞かず、ため息みたいな小さな炎を吹いておじさんみたいなポーズでサトシを見下ろしてるふてぶてしさ。最終的にリザードンはサトシの熱さに心を打たれてだったか、すごく強くて大活躍するポケモンになるんですよね。そういうものが映画にはありませんでした。なんだかな、と。
終始ピカチュウが可愛いので見ている間に眠くなるなんてことはありませんが、終わってから思い返すとストーリー面では特に心に残るものはなかったように思います。
もっとピカチュウを全面に押してくれてもよかった
いや、まだ足りないのって言われるかもしれませんけど!
前述の通り、なんだかストーリーに詰め込みすぎな感じがしたんですよ。あれもこれも進化させたり、マーシャドーだホウオウだ、エンテイ・ライコウ・スイクンだって伝説の珍しいポケモンを入れ込んだり。
でもそんなことより、私はもっとピカチュウとサトシの二人の旅が見たかった。オニスズメの大群から逃げて、それだけで100%仲良しになれるわけじゃないじゃないですか。
それをきっかけにして友達にはなったけど、その後でも意思疎通に失敗したり、一緒に道に迷ったり、バトルに負けたり、そして勝ったり。そうやって仲良くなった二人じゃないですか。
(映画ではこの辺りはすっぱりカットされて、順調にバンバンピカチュウがポケモンやジムリーダーを倒して「やったねピカチュウ!」の連続でした。)
それだけで、十分なドラマだったはずです。ホウオウに会うとか、サトシが死にかけるとかなんてそういう大げさで手軽なドラマで済まそうというのは、私には陳腐に思えます。
ドラえもんやアンパンマンなど、子供向けアニメでも一緒に見に行った大人が感動してボロ泣き、というのをよく聞きますが、なかなかそれは難しい内容だったのではないでしょうか。
(ただしピカチュウに感情移入するあまり私はボロ泣きしてましたw)
まとめ
ピカチュウが好き!という人には老若男女誰だって見て損はないです。ピカチュウの可愛さを存分に堪能できます!!
また、青赤緑・金銀世代には懐かしいポケモンがたくさん出てくるので、アラサー前後世代の方にもオススメ。知らないポケモンだらけで意味がわからない!ということにはなりません。
色々言いましたけど、ピカチュウが可愛いだけで私は満足です。
調べていた中で、とても共感したレビューがあったので抜粋して終わりにしたいと思います。
ドラゴンボールみたいな迫力あるバトルシーンには、20年でここまで進化したんだなあとしみじみ。
しかし、それ以上に良かったのがポケモンがいる世界の描写。ある伝説のポケモンが出てくるシーンで、男の子が突然「デカっ!!」と叫びました(最高のリアクション)。劇場は温かい笑いで包まれたのですが、これこそがポケモンアニメの魅力だったと再認識させられました。自分よりもはるかに大きなポケモンが目の前を横切り、子犬ほどのポケモンが群れを成して生活している。そんな不思議な生き物と人間が共存しているこの世界に行ってみたい!そんな少年時代のワクワクを思い出させてくれたように思います。
劇場版ポケットモンスター キミにきめた!のレビュー・感想・評価 - 映画.com ハッピー・ホーガンさん